2月24日
直ちゃんどこにいるの?
去年の暮れ、29日に脳梗塞で倒れたと、ご主人から連絡をいただいたあと、私は毎日直ちゃんを探しています。どこにいるの?向こうの世界にいるのか、この世界にいるのか、その二つの世界が混じり合っているところにいるのか。探しても呼んでも答えがない。こんなことはあなたと出会ってから70年間、初めてのことです。
中学生になった時、私の前に現れて、毎日必ず誘いにきてくれたね。細くて可愛くて、二つに分けて三つ編みにしたおさげ髪がとても太くて、いつもセーラー服を着ていたね。あの頃は中学生になったら、みんなセーラー服を着たね。特に制服ではなかったように覚えているけど。
クラスは違ったね。私はA組、あなたはB組。82歳になった私はほとんどあの頃の記憶がないけど、あなたは良く覚えていて、私に若かった頃のことを思い出させてくれたね。
今、そのあなたがどこにいるか分からなくて、私は細い記憶の糸を手繰り寄せながら、二度と戻らないキラキラと煌めく若い日の歩みを記録しようとしています。
直ちゃん、これを読んでね。そして、返事をしてください。いつものように、返事をしてください。